【販売業界】仕事の満足感を高める要素

本調査では、働く人々がどのような幸せを重視し、その幸せがどれほど満たされているのかを深く掘り下げ、さまざまな職種に応じて、それぞれが感じる『 働く幸せ 』 の特徴を明らかにしました。今回は販売業界で働く人々の満足度を高める要素についてまとめました。

幸せマッチング調査(2024)調査概要

ディップ株式会社と株式会社ビジネスリサーチラボが共同で調査を実施

  • 調査対象:有効回答者10,034名
    • 10代~90代、 47都道府県、世帯年収:200万円未満~3,000万円以上
    • 95職種、13業種、スポットワーク中/否、副業中/否
    • 就業形態:アルバイト/パート/派遣社員/契約社員/嘱託社員/正社員
  • 調査期間:2024年8月23日(金)~9月17日(火)
  • 調査方法:インターネット調査 全223問
    内、働く幸せの33要素は、各要素3項目ずつ重視度・充足度ともに1(最低)~5(最高)で評価

『働く幸せ』の33要素とは

日本の研究や諸外国の研究・知見からの107論文、そしてdipが実施したユーザー 300人へのヒアリングを網羅的かつ学術的に分析し、『働く幸せ』を33の要素に分解しました。

※本調査は「何か一つの正しい幸せ」に全員が近づかなければならないというものではなく、人それぞれに異なる『幸せ』 があることを前提としています。
※「dip」はディップ株式会社の登録商標です。

『働く幸せ』の33要素の定義内容

各分析結果のグラフについて

働く幸せの33要素を「仕事への期待度」と「今の職場での満足度」でプロットしたエリアを楕円で表現。各分析結果は、この楕円で示されたプロットエリアと、33要素の平均を表示しています。

全業界の結果からみる『働く幸せ』の要素

※全業界 n=10,034

期待度・満足度ともに、「キャリアと私生活」に関わる幸せの要素が高い

特に仕事への期待度・今の職場での満足度が高い要素

生活
プライベートが仕事に圧迫されないこと

安定
問題なく確実に仕事を続けられること

健康
身体的な不調を感じず、健康に過ごせること

快適
肉体的・精神的に働きやすい、快適な環境で働けること

『販売業界』の特徴

※全業界 n=10,034 / 販売業界 n=1,268

「人間関係」に対する期待が高く、職場環境の改善や上司のサポート等が重要な焦点

『販売業界』で働く人が今の職場で満足していること

仲間
尊敬しあえる仲間たちと共に働き良い関係を築くこと

利他
職場の同僚の役に立ち、貢献できること

雇用形態別比較

『販売業界』で働くAPと正社員の期待度・満足度の違い

※AP:アルバイト・パート
※AP n=814 / 正社員 n=312

APと正社員間で共通する満足度向上ポイント

※AP:アルバイト・パート
※AP n=814 / 正社員 n=312

AP向け満足度向上ポイント(共通ポイント以外)

※AP:アルバイト・パート
※AP n=814

正社員向け満足度向上ポイント(共通ポイント以外)

※正社員 n=312

年齢層別比較

『販売業界』で 働く年齢層別の期待度・満足度の違い

※若手:~30歳未満/中堅: 30歳~ 50歳未満/ベテラン: 50歳以上
※若手 n=308 / 中堅 n=515 / ベテラン n=445

全体として中堅層で満足度は一時的に下がるが、年齢を重ねると満足度は回復

若手層
求めるものには違いがあるが、若手層が1番満足度、期待度ともに高い。就業経験が浅く、仕事に対する期待値が現実的な水準に調整できない可能性もあり。

ベテラン層
長年の経験から役割や立場を受け入れ、現状に適応している可能性があります。組織内での地位や発言力の高さも、プラスのギャップに寄与していると考えられます。

年齢層別にみるギャップを感じている部分

※若手:~30歳未満/中堅: 30歳~ 50歳未満/ベテラン: 50歳以上
※若手 n=308 / 中堅 n=515 / ベテラン n=445

共通で「快適」「健康」にギャップを感じているため、働きやすい快適な環境作りを

作業スペースの改善や適切な休憩エリアの設置、自動化や効率化ツールの導入により、業務負担を軽減します。また、健康維持プログラム、カウンセリングサービス、ストレス管理プログラムの導入も、社員の満足度向上に寄与するでしょう。

正社員×年齢層別の期待度・満足度の違い

※若手:~30歳未満/中堅: 30歳~ 50歳未満/ベテラン: 50歳以上
※正社員 × 若手 n=81 / 正社員 × 中堅 n=169 / 正社員 × ベテラン n=62

年齢を重ねるにつれて現実的な働き方や生活との調和をより重視

若手層・中堅層
20代後半から 40 代前半では、結婚や育児、住宅購入などのライフイベントが集中し、経済的・社会的責任が
増大するため、仕事と生活の基盤に対する期待度が高まります。

ベテラン層
40代後半以降、収入や地位、創造や発案などで満足度が低下する傾向があります。これは、キャリアの成熟期に昇進や新しい挑戦の機会が減少するためかもしれません。

高い満足度を維持するためのポイント

※若手:~30歳未満/中堅: 30歳~ 50歳未満/ベテラン: 50歳以上
※正社員 × 若手 n=81 / 正社員 × 中堅 n=169 / 正社員 × ベテラン n=62

働き方別比較

『販売業界』におけるスポット勤務や副業の影響

※スポット中 n=176 / スポットなし n=1,092 / 副業中 n=253 / 副業なし n=1,015 / どちらも n=143 / どちらもなし n=982

仕事を掛け持ちしていることで、単一の仕事では得られない経験や満足感を得ている

期待度の高さ
複数の仕事を通じて様々な経験や成長機会を求める傾向があり、収入向上への意欲が市場価値や社会的評価への関心につながっていると考えられます。

満足度の高さ
自身で仕事を選択し組み合わせることで、より自分の希望に沿った働き方が実現できていることも、全般的な満足度の高さにつながっていると考えられます。

スポット中・副業中の人がより期待する要素

※スポット中 n=176 / スポットなし n=1,092 / 副業中 n=253 / 副業なし n=1,015

さらに満足度向上につながる改善ポイント

仕事への期待度が平均より高いのに満足度が低いと、大きなギャップを感じてしまいます。
このギャップを改善することで、労働者の満足度を高めることができる可能性があります。

※販売業界 n=1,268

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