スカウトメールの書き方のコツ&例文|職種別に返信率を上げる文面も紹介

スカウトメールとは

スカウトメールとは、企業側が応募促進を目的とし、求職者に送るメッセージのこと。企業側が求職者に対して興味や関心があることを直接アプローチできます。この「特別感」のあるスカウトメールは、専門職や認知度が低い職種、急募の採用の場合に特に効果的です。

スカウトメールの書き方のコツ

スカウトメールは、ちょっとした工夫をすることで開封率や返信率を上げることができます。そんな求職者に届きやすいメールの書き方のコツを紹介します。

コツ1. 件名にこだわって開封率を上げる

まずスカウトメールを送るときにこだわりたいのが、「件名」です。開封率と返信率を上げるためには、まずメールを開封してもらう必要があります。開封したくなるメール件名作成のコツは、以下が挙げられます。

  • 「あなた」に送っている特別感を入れる。応募者それぞれに合わせたフレーズを入れる。
  • 入社後のベネフィットやメリットを提示する
  • ターゲットの期待を分析して盛り込む

上記のコツを意識した件名は以下の通りです。併せて、悪い例も確認しましょう。

良い件名悪い件名
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良い例では求職者の名前の記載、さらに月収やポストなど求職者にとってのベネフィットが提示されており、特別感があります。一方、悪い例の件名は具体性がなく、特別感が感じられません。

一般的なスカウトメールの開封率は、「doda Recruiters」が約60%、「Wantedly」が約80%。おおよその平均開封率は70%ほどと言えます。開封率を上げるためにも、効果を検証しながら工夫した件名でアプローチしましょう。

コツ2. ターゲットに合わせた文章で特別感を出す

スカウトメールを送る相手に対して、訴求する内容は異なります。テンプレートのメールが知らない会社から届いても、なかなかじっくり読んでもらうことは難しいもの。そこで、経験や年代、希望などをある程度絞り込んだ上で、相手のプロフィールや登録されている情報を読み、「●●のスキルを持つ○○様に力を貸してほしい」「弊社の△△に活かしてほしい」のような文章を記載しましょう。相手に合わせた文章で「熱意」と「特別感」を伝えるのがコツです。

コツ3. 相手の希望にマッチする会社情報を伝える

自社求人に興味を持ってもらうために、自社と求職者がどのようにマッチしているのかを伝えましょう。例えば、年収アップが希望の求職者に対しては、給与やボーナスに関する情報を、働き方を改善したい求職者に対しては、勤務時間や休暇に関する情報を伝えるとよいでしょう。情報を整理して端的に伝えると、読んでもらいやすい文章になります。

コツ4. 既読率の高い時間帯にスカウトメールを送る

スカウトメールは、送る時間帯によっても開封率や返信率が異なります。職種によっても異なりますが、最も効果が高いといわれているのが、通勤および退勤時間帯です。送信する時間帯を意識し、少しでも読んでもらえる可能性が高いメールを送りましょう。

また、早朝や深夜などの時間帯にメールを送付するのは避けたいところ。求職者から「こんな時間に働いているの?」とネガティブなイメージをもたれるおそれがあるためです。

スカウトメールの例文

ここからは、スカウトメールの「良い例文」「悪い例文」「2回目のメール例文」と、そのポイントを紹介します。

良い例文

【件名】
営業経験をお持ちの○○様へのオファー【月収40万円以上】

【本文】
○○様
はじめまして。△△株式会社採用担当です。

○○様の経歴を拝見し、5年の営業経験を活かして弊社でご活躍頂ける可能性を感じたため、ご連絡いたしました。

弊社は創業以来、●●事業を展開しており、5年連続で増収増益を続けております。現在弊社は、自社開発したプロダクトに力を入れており、現在営業の件数が増加しております。新規開拓は一切ありません。

○○様のこれまでの経歴を踏まえて、現在の月収である40万円を保証いたします。また、○○様のご希望や成績に合わせて、入社半年以降のマネジメントポジションへの転向や昇格も可能です。

お伝えしたいことはまだまだございますが、少しでも興味をお持ちいただけましたら、一度ざっくばらんにお話できる機会を頂けましたら幸いです。○○様からのご返信、心よりお待ちしています。

■ポイント

  • あなただから送ったという特別感を盛り込めるよう、相手の名前を記載し、経歴やプロフィール読んだ上で連絡していることを伝える。
  • 入社すると相手にどのようなメリットやベネフィットがあるのかを明記する。
  • 端的に会社紹介をし、何の事業に力を入れているのか、そこでなぜあなたが必要なのかについて伝える。

悪い例文

【件名】
残業少なめ・ノルマなしの営業職で働きませんか

【本文】
はじめまして、△△株式会社の採用担当です。
当社は、現在●●事業に力を入れており、営業職を募集しております。充実した社内研修制度とアットホームで働きやすい環境づくりに努めています。

もし、当社の募集にご興味お持ちいただけましたら、ぜひご応募ください。

■ポイント

  • 特別感がなく、誰にでも送れるテンプレート型の文章になっている。
  • 会社の説明が多く、なおかつ抽象的。
  • 具体的な行動喚起が書かれていない。

2回目のメールの例文

【件名】
【再度の特別オファー】営業5年の○○様のお力を貸してください

【本文】
○○様
度々のご連絡失礼いたします。
△△株式会社の採用担当です。

先日、弊社の営業業務のスカウトメールをお送りいたしましたが、その後ご検討はいかがでしょうか。
○○様とぜひ一度お話したいと考えておりますので、ご返信を心よりお待ち申しあげています。なお、採用に関する情報はこちらの弊社採用Webメディアにも掲載しております。
https://recruit.~(URLを入れる)


ご質問やご相談事項等ございましたら、遠慮なくご連絡ください。
どうぞよろしくお願いいたします。

■ポイント

  • 一回目の文書と同じメールは送らない。
  • 相手に本当に興味があることを伝える。
  • +αの情報を入れる。

【職種別】スカウトメールの返信率を上げる文面

スカウトメールの返信率を上げるためには、求職者の目に留まるキーワードを盛り込むことが大切です。ここからは、職種別にポジティブな印象を与える文面を紹介します。

営業・管理・事務系

営業・管理・事務系の転職理由は、残業や休日出勤の多さなど、労働環境への不満や、キャリアアップや評価に対する不満が多い傾向があります。そのため、休日の多さや残業の少なさ、キャリアアップ可能であることを伝えるとよいでしょう。

■効果的な文面

  • 年間休日○○日
  • 土日祝日休み
  • 残業○○時間以下
  • 半年以内に昇格可能
  • 将来の幹部候補

ITエンジニア・クリエイティブ系

IT職種は、勤務地や裁量労働、ポジション、評価制度を転職理由にしている場合が多い傾向があります。また、業務内容や開発状況について詳細を知りたい求職者も多いため、明確に情報を記載するとよいでしょう。

■効果的な文面

  • リモートワーク可
  • フレックスタイム制
  • PM(もしくは開発リーダー)をお任せします

販売・サービス系

販売・サービス系の職種は、年齢や経験の有無に関係なく応募が可能であることを記載するとよいでしょう。また、地域採用を行っている場合はその旨も記載しましょう。

■効果的な文面

  • ○○地域にお住まいの方、積極採用
  • 未経験歓迎
  • 幅広い年代の方が活躍中

スカウトメールを利用できるサービス

スカウトメールを利用できる代表的な転職サイト・サービスは以下の通りです。

  • doda Recruiters
  • マイナビ転職
  • Wantedly
  • type

どの媒体を活用するか迷ったときは、代理店にご相談ください。

マイナビ転職のスカウト機能とは

スカウトメールのコツを押さえて採用を成功させよう

スカウトメールは、企業側から求職者にアプローチする積極的な採用手法。とはいえ、さまざまな企業が活用しているため、求職者の目に留まる工夫をしながらメール作成することが重要です。書き方のコツや例文、職種別に盛り込みたいキーワードなどを参考にしたスカウトメールで、効率的な採用活動を行いましょう。