人材募集の方法13選|採用を成功させるポイント、Web求人媒体利用のコツ

人材募集の方法13選

自社の採用活動に欠かせない人材募集サービス。数あるサービスからどれを選択すれば良いか迷っている方も多いのでは。まずは、人材募集の方法13選をご紹介します。

1. Web求人媒体の活用

Web求人媒体とは、マイナビやリクナビなどの求人サイトのことで、多くの企業が人材募集をする際に利用しています。一番の特徴は情報量の多さです。募集要項だけでなく、会社の雰囲気や社員の声などを写真や文章で掲載することが可能です。

特に新卒採用など、大規模に人材募集をする際は、非常な有効な手法といえます。昨今はITや医療系など専門職に特化したサイトも増えており、ターゲットを絞った採用活動もできます。

■料金

一例)
正社員:20万円~(4週間掲載)
パート・アルバイト:2万円~(1週間掲載)
※掲載期間や原稿サイズ、オプションなどによって変動

■メリット

・大手サイトであれば登録者は数百万人。多くの人に掲載した求人情報を見てもらうことが可能。
・ユーザーがスマホから簡単に求人情報を確認できる。
・スカウト機能などのオプションを利用すれば、ダイレクトに求人にアプローチできる。

■デメリット

・採用につながらない場合でも、基本的には掲載料金が発生する。

2. 紙媒体の活用

紙媒体とは、求人情報誌や新聞、チラシなどのことで、広告などを掲載することによって採用活動を行う手法です。特に、地域密着型の採用活動をしたい場合に適しています。

求人情報誌の多くは無料配布で、エリア別に発行されています。新聞やチラシも地域別に区切られていることが多いですが、全国版に掲載することも可能です。

■料金

数万~数百万。
※掲載媒体、掲載期間や掲載サイズによって大きく異なる。

■メリット

・限定したエリアでのターゲティングが可能。
・広告媒体によっては、企業の特徴や強みをアピールできる。

■デメリット

・広告媒体を目にする人が限られる。
・採用につながらなくても費用が発生する。

3. ハローワークの活用

ハローワークは、全国の自治体に置かれている公共職業安定所のことです。ハローワークでの人材募集の最大の特徴は、掲載が無料であること。コストを抑えて採用活動をしたいときに、まず実施したい手法の一つといえます。

以前は、ハローワーク内の運営するWebサイトのみで掲載可能でしたが、近年はIndeedなどの求人検索エンジンでも募集要項を確認できます。

■料金

無料。
ハローワーク経由で雇用することで、助成金を受けられる場合もある。

■メリット

・大幅にコストを抑えられる。
・特定の地域に居住している求職者にアプローチすることが可能。
・ハローワーク来訪者のほとんどが失業中であるため、求職意欲が高い人材と出会える可能性がある。

■デメリット

・特定の様式に記載する必要があり、掲載する情報量は限られる。
・掲載までに審査があり、時間がかかることが多い。
・ターゲット以外からの応募がくる可能性がある。

4. 人材紹介会社に依頼

人材紹介会社とは、一般的にエージェントサービスと呼ばれ、企業側が「こんな人材が欲しい」と依頼をして、適した人材を紹介してもらうサービスです。

最大の特徴としては、エージェントが仲介に入るため、求める人材の情報を提供するだけで、その他の手間がかからないことです。紹介された人材の情報を確認し、選考を進める場合のみ面接を実施する形態なので、効率的な採用活動を実施できます。採用担当者を置けないときや時間が割けないときに便利な手法です。

■料金

採用した人材の年収の20~35%が相場。
基本的には、成果報酬型で、採用が決定するまでは費用がかからない場合が多い。

■メリット

・採用活動のほとんどを外注できる。
・専門職やピンポイントな人材を確保したい場合でも、短期間で採用につなげられる場合がある。

■デメリット

・採用にかかる費用は比較的高い。
・自社での採用ノウハウが蓄積されない。

5. 人材派遣会社に依頼

人材派遣会社に登録している人材を自社へ派遣してもらう方法です。急に人材を確保しなければいけなくなったときや、期間限定で即戦力が欲しいときに有効な手段です。

■料金

初期費用は、派遣社員が使用する物品を準備する費用のみ。
継続費用として、派遣会社に派遣費用を毎月支払う。内訳は、派遣社員への給与や社会保険料などが約8割、派遣会社へのマージンが約2割。

■メリット

・急募や期間限定の案件に対して、即戦力の人材を確保できる。
・採用や育成にかかる費用を抑えられる。

■デメリット

・雇用期間に制限がある(2015年の法改正により、有期雇用派遣社員として働ける期間は最大3年)。
・3ヵ月や半年などの期間で契約更新手続きが発生する。
・派遣会社へのマージンが発生するため、直雇用よりも高い給与を支払わなければならない場合がある。

6. 自社採用ページを作成・運用

自社のホームページに採用ページを作成する方法です。多くの求職者は、興味を持った企業のホームページを検索し閲覧するため、自社の採用ページは志望度の高い人材に訴求できるチャンスがあります。

また、自社でホームページを作成・更新ができる場合は、低コストで採用活動を実施できます。掲載の自由度が高いため、会社のブランドや雰囲気、求める人材などについて詳細に掲載することが可能です。一方で、そのイメージやストーリーを明確にしておく必要があり、作成に時間を要する場合があります。

■料金

作成を外注する場合は、数十万円~数百万円。
※内容によって大きく変動

■メリット

・自社で作成・運用すればコストを抑えられる。
・SNS連携をすれば、多くの人に見てもらえる可能性がある。
・写真や文章、動画度により、社内の雰囲気やイメージを訴求できる。

■デメリット

・製作費などのコストがかかる。
・採用まで一定の時間がかかることが多いため、即採用には向かない。

採用サイトで必要なコンテンツとは?求職者が気になる情報を解説!

7. SNS採用の実施

SNS採用は、FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSを活用した採用方法のことです。近年は、YOUTRUSTなどのキャリアSNSのサービスも開始され、利用者も年々増加しています。

SNS採用の一番の特徴は拡散力です。上手く活用することで、多くのSNSユーザーに求人を見てもらうことが可能です。ただし、拡散力は必ずしも良い効果をもたらすものではないため、SNSを利用するためのリテラシーや知識はある程度持っておく必要があります。

■料金

基本無料。
広告等を掲載する場合は有料。

■メリット

・低コストで多くのSNSユーザーに見てもらえる可能性がある。
・今まで出会う機会のなかった人材との出会いに期待ができる。
・求人情報だけでなく、企業ブランディングやイメージについても訴求することが可能。

■デメリット

・SNSに対するリテラシーを学んでおく必要がある。
・写真やバナー制作などの準備が必要な場合がある。
・定期的かつ継続的な発信が必要。

8. 求人検索エンジンを活用

求人検索エンジンは、求人に特化した検索サービスで、代表的なものとしてIndeedや求人ボックスなどがあげられます。システムの特徴としては、クローラーと呼ばれるロボットが各企業の採用情報をめぐってデータを収集して、自動的に求人情報を掲載しています。

また、ChromeやSafariなどのブラウザから位置情報を取得しており、求職者の居住地周辺の情報を表示させられます。

■料金

無料、または有料。
有料掲載の場合は、クリック時に課金がされるシステム。

■メリット

・コストを抑えられる。
・他の方法と比較して、ユーザー数が圧倒的に多い。

■デメリット

・膨大な求人情報が掲載されているため、無料プランだと埋もれる可能性が高い。
・有料プランは、管理に手間がかかるため、運用担当者を置く必要がある。

Indeed(インディード)のからくりとは?求人掲載や検索エンジンの仕組みを解説!

9. リファラル採用の実施

リファラル採用とは、社員の紹介による採用のことで、「縁故採用」と言われる場合もあります。社員がある程度会社へのマッチングを考慮して紹介する場合がほとんどのため、人柄を重視したい場合に適しています。

ただし、入社後しばらくしてからミスマッチであることが判明する場合もあるため、業務内容や待遇などのコミュニケーションは十分に行う必要があります。

■料金

無料。
紹介した社員に謝礼を支払う場合もある。

■メリット

・採用に要するコストがかからない。
・ある程度の信用度がある人材と出会え、人柄や性格について、公募よりも深く知ることができる。

■デメリット

・紹介者の立場によっては、気を使う場合がある。
・他の社員との軋轢がでないよう配慮が必要。

10. アルムナイ採用の実施

アルムナイ採用とは、退職者を再度雇用する採用方法です。過去に勤務したことのある元社員を採用するため、目標や雰囲気などのミスマッチを避け、即戦力として活躍を期待できます。また、退職後も元社員と良い関係を持っているという、企業イメージの向上にもつながります。

■料金

無料。

■メリット

・会社についてある程度知っている人材のため、ミスマッチが少ない。
・他社でのスキル習得や経験を活かした、即戦力として活躍を期待できる。
・採用コストだけでなく、育成コストも抑えられる。

■デメリット

・現社員には配慮が必要。「退職してまた入ればいい」という安易な退職につながらないよう工夫をする。
・再雇用者に対する評価制度については、あらかじめ考慮や検討をしておく必要がある。

11. 採用イベントを活用

会社説明会や転職フェアなどの採用イベントで人材と出会う方法です。特徴としては、求職者と直接対面してコミュニケーションをとれることです。人柄や態度などを知ることができ、今まで出会わなかった人材と出会う機会もあります。また、その場での選考や日程調整なども可能なので、スピーディに採用活動を進められます。

■料金

30万円~100万円/1回
※地域やオプションなどにより変動

■メリット

・求職者の人柄や態度などを把握しやすい。
・今まで興味はあったが応募までには至らなかった求職者に出会える。
・応募から採用までスピーディに行うことが可能。

■デメリット

・コストがかかる。出展には費用がかかり、ブースに配置する社員も必要。
・求めていた人材に出会えない可能性がある。

12. 大学や専門学校で求人を実施

特定の大学や専門学校において、求人情報として掲載してもらう方法です。多くの場合、学内の就職課に求人情報を提供し、学生向けに掲出を依頼します。場合によっては、学内で実施されるセミナーや説明会に参加できることもあります。

コストをかけずに、特定の学校からの応募を期待でき、新卒から人材育成をしたい場合や、専門領域から採用をしたい場合におすすめです。また学校との継続的なコミュニケーションが発生するため、中長期的に採用活動をしたい際にも有効といえます。

■料金

無料。

■メリット

・コストを抑えられる。
・大学の先生や職員からの推薦がある場合、良い人材と出会える可能性が高い。

■デメリット

・企業側が希望する人材から応募があるとは限らない。
・既定のフォームがある場合が多く、情報量の掲載が限られる。
・企業からの一方的な情報提供になりやすく、採用人数の見通しをたてるのが難しい。

13. 求人チラシや張り紙を活用

チラシやフライヤーを作成して、配布や掲示をする方法です。チラシやポスターなどの作成やポスティングには費用がかかりますが、他の人材募集と比較すると費用は抑えられます。

特に有効な場面としては、お店の利用者にアプローチしたいときや、新規オープン時に特定の地域で人員を採用したいとき。また、ポスター掲示は、若干名の募集を長期的に行うときなどに活用できます。

■料金

チラシデザイン:数千円~数万円
印刷費用:数百円~数万円
※大きさ・枚数により変動

ポスティング費用:数千円~数万円
※枚数・配布方法等により変動

■メリット

・コストを抑えて、手軽に実施できる。
・限定された地域での採用活動に適している。
・チラシやポスターのデザインは自由度が高いため、写真やイラストなどでイメージを伝えられる。

■デメリット

・デザインや印刷などの発注が必要になる。
・求める人材が応募してくるとは限らない。
・採用につながらない場合でもコストがかかる。

人材募集を成功させるポイント

人材募集する際に、最も気をつけたいことの一つが、採用後のミスマッチです。ミスマッチは、企業側も求職者もマイナスにしかならないため、できるだけ防ぐように事前に準備しておくことが重要です。ここからは、ミスマッチを防ぐためのコツやポイントについて紹介します。

ターゲットを明確にする

ミスマッチを防ぐポイントの一つとして、求める人材のターゲットを明確にすることがあげられます。どのようなスキルや経験を重視するのか、優先度をつけておくと良いでしょう。

また、求める人材のペルソナ設計をすることも一つの方法です。ペルソナを詳細に決めておくことにより、社員間の採用基準の認識をより近づけられます。ターゲットやペルソナ設計で求める人物像を明確にすることにより、効率的に採用活動を実施することが可能です。

自社に適した方法を選ぶ

人材募集を成功させるには、自社の採用課題に合わせた方法を選ぶことが重要です。例えば、専門性の高い職種なら、スキルがあって即戦力が期待できる「リファラル採用」「人材紹介」などの方法が適しています。早急に人材を確保したいのなら「人材派遣」、採用コストを抑えたいなら「自社採用ページ」「SNS採用」といった方法を選ぶと良いでしょう。

自社の社風や魅力を伝える

求職者が転職先で重視するポイントとして、賃金や待遇、社内の雰囲気などがあげられます。一人でも多くの人に応募してもらうためにも、募集要項や福利厚生に加え、社員インタビューなどを盛り込むと良いでしょう。第一線で活躍する社員にインタビューして業務内容や働きがいなどをブログにして掲載すると、入社後のイメージを持ちやすくなります。また、採用担当者が知りえなかった現場の魅力についても紹介できるため、より求職者に刺さる記事を作成できます。

Web求人媒体利用のコツ

採用活動を行う際に、多くの企業が活用しているのがWeb求人媒体への出稿です。ここからは、求人サイトの利用のコツや活用ポイントについて紹介します。

求人媒体の種類|ターゲットに合わせて選ぶ

求人媒体は、それぞれ掲載している業種や職種、地域、雇用形態などが異なります。そのため、求める人材やターゲットに合わせて、最適な媒体を選択する必要があります。

一例として、中途採用ならマイナビ転職やエン転職、パート・アルバイトならバイトルやLINEバイトなどがあげられます。また、ITや医療系などの専門職や女性に特化した求人サイトもあります。

求人サイト9媒体の料金・特徴を徹底比較!【料金比較表つき】

掲載方法|直販か代理店を選ぶ

求人情報を掲載する際は、直販と呼ばれる運営会社(マイナビなど)もしくは代理店へ依頼します。どちらに依頼しても費用はほぼ変わりませんが、販売代理店では各媒体を比較しながら最適なプランをご提案でき、独自のノウハウを用いて求人情報を作成できるメリットがあります。

人材募集の要項の書き方|求職者目線で書く

業務内容、就業場所、勤務時間、給与、保険に関する事項、契約期間などの基本要項に加え、自社の魅力や社内の雰囲気など求職者の知りたい情報を盛り込むのがポイントです。「仕事を通して〇〇スキルを学べる」「能力に合わせた報酬体系」「平均年齢〇歳でアットホームな雰囲気」など、求職者の目にとまるキャッチーな文章で伝えられると良いでしょう。

また、ミスマッチを防ぐためにも正確な情報を掲載することが重要です。 例えば、実際は「PCスキルが必要」なのに「未経験者可」などと記載することは避けましょう。 書き方や表現方法に迷う場合は、掲載記事の作成サポートを受けられる販売代理店の利用がおすすめです。

応募が来ない担当者必見! 応募が来ない原因と応募の集まる求人募集のやり方を紹介

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自社に適した人材募集の方法で採用を成功させよう

求める人材に入社してもらうために、自社に最適な人材募集サービスを選択することは、とても重要です。予算や人員のコストを配慮しながら、求職者の立場でどの媒体でどんな情報を知りたいかをイメージして、その人に届くような採用活動を実施しましょう。